少女から女性へ。
「のの」と「はな」の手紙(途中メールの時もあり)の往復のお話です。
書簡小説、大河小説。
著者の三浦さんは「三島由紀夫っぽい女の子の話」と依頼を受けたそう。
性格も生活環境も違う2人の少女がいて。
同じ学校に通っていたことから友人になり、親友になり…それ以上の想いを抱く。
「のの」は少女のまま止まってしまっているように感じました。
40代なのにどこか少女。
「はな」はどんどん前に進んでいく。
少女から大人の女性へ。だけど「のの」に執着をみせるのはなぜなんだろう。
それは友情なのか、それ以上の感情なのか。
高校生から40代までのお互いへの言葉のみで綴られています。
昭和から震災までの。
感覚的には長い長い交換日記を覗き見している感覚でしょうか。
文章だからこその会話の足りなさが、このラストなのかなと思いました。